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医療費がかかるほど還付金額は大きい?実際計算してみると…

2017/01/10

「年間の医療費が10万円を超えると、医療費控除が受けられてお金が戻ってくる」
これは皆さん割とよくご存知かと思います。
それじゃあ、医療費はかかればかかるほど沢山お金が戻ってくるの?
そんな疑問にお答えします!

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医療費が高くなるほど還付金も大きくなる?

一家での医療費が20万円だった場合と、30万円だった場合。
もちろん30万円の方が沢山お金が返ってくるのでしょうか?
ささいなことでもとにかく病院へ行って、じゃんじゃん見てもらって後でお金をバンバン返してもらった方が断然お得なのでしょうか?

答えは

NO

です。

ここでよく勘違いがあるのですが
「10万円を超えた分が全て戻る」のではありません。
少なくとも、払った所得税の額以上に戻ることはありません。

ここでおさらいです。
医療費控除とは、医療費が10万円以上かかった際に一定の金額を所得額から差し引くことです。
つまり、所得額(平たく言うと稼いだお金の額ですね)を小さくすることで、それにかかる所得税(稼いだお金にかかる税金)の額も小さくするということなのです。
日本では、累進課税制度と言って、稼いだお金の額によって税率が定められています。1000万円稼いだ人からも100万円しか稼いでいない人からも一律に税金を取るのは不公平だからです。

医療費控除とは、このような制度の上にあります。
ですから、医療費をかければかけるほど戻ってくるということはありません。

すご~くわかりやすく言うとこんな感じでしょうか↓

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税務署「Aさん、あんた300万円稼いだんだから、その分の所得税払いな!」
A「あっ、は、はい(-_-;) あの…でもですね、実は私、病気して医療費が30万円かかったんですよ…」
税務署「おっ、そうかい。そしたら医療費控除(30万-10万)で、あんたの収入は280万円ってことにしてあげよう。収入が少ない方が所得税も少なくて済むからね」
A「あ、ありがとうございます。助かりました涙」
税務署「さっき300万円にかかる所得税を払ってもらってたけど、280万円だともう少し少なくて済むね。はい、差額を返してあげるよ」

というような感じです。税務署の人がちょっと偉そうですね(笑)

医療費の還付金額 計算は簡単!

医療費の還付金額を知りたいなら、計算は簡単です。

  1. まずは、一家でかかった医療費を合計します。医療費控除の対象となるものは、国税庁のサイトよりこちらが解りやすいので参考にしてみてください。
  2. そこから、保険金などで充填された額を引きましょう。
  3. 2から10万円を引きます。総所得が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得の5%を引きます。

これが医療費控除の額です。
ただし、医療費控除の額とは、戻ってくる額ではありません。

還付金額は、この医療費控除額に所得税の税率をかけることで出ます。

195万以下…5%
195万以上~330万以下…10%
330万以上~695万以下 20%
695万以上~900万以下…23%
900万以上~1800万以下…33%
1800万~…40%

例えば、先ほど登場した年収300万円のAさん。医療費が30万円かかりました。
Aさんの還付金額はどのくらいになるかと言いますと…

30万-10万=20万

20万円が医療費控除の額です。Aさんの年収は300万円ですから、

20万円×10%=2万円

Aさんの還付金額は2万円です。

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意外と少ないですかね?でも、返ってくるだけありがたいですよね(*^^*)

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