
パソコン使用で肩こりや頭痛に吐き気まで…原因や治し方は?
2017/04/28
パソコン作業には肩こりや首こりがつきもの。
パソコンを使う時間が長ければ長いほど症状も酷くなり、頭痛や吐き気が起こることもあります。
とは言え、「じゃあもう使うのやめよう!」とはいきませんよね。
今回は、パソコンによる辛い諸症状の原因や治し方(緩和方法)などをまとめてみました。
パソコン使用中に肩こりや頭痛や吐き気が起こる
オフィスで一日中パソコンに向き合っていると、身体のあちこちに不調が出てきますよね。
目が疲れるし、背中や腰も痛いし、座りっぱなしの足はむくむし…
何より、肩こりは辛いものです。
時々もみほぐしながら騙し騙しやっていても、しまいには肩から首、後頭部にまるで板が差し込まれたようにカチカチに。
とは言え、仕事を休むことはできません。
酷い肩こりのまま作業を続けていると、更には
- 頭痛
- 吐き気
なども起こってきます。
実はこれ、私にも覚えがある症状です。
頭痛や吐き気は、最初は「風邪かな…」という感じなのですが、パソコンを開いている時に顕著になる症状なので気付くわけです。
パソコンで吐き気?
パソコンを触っていると肩がこる、というのはよく聞く話です。
頭痛もまぁ 酷い肩こり→血行不良で頭痛 というイメージはつきそうですが、吐き気というのはちょっと意外ですよね。
私個人の経験から言うと、この「吐き気」というのは
×…胃がむかむかして下からせりあがって来るような吐き気
○…首をぎゅっと絞められて発作的に吐きそうになる吐き気
この○の方に近いような感じです。
なので胃腸炎のような吐き気とはちょっと異なる感じですが…。
とにかくこれがモニターを見始めて数分で来るわけなので、作業を続けるのにとっても支障があります。
ですが、一方で同じことをしててもけろっとしている人もいるわけで(^^;)
例え「パソコン作業で体調不良に」と訴えても冷たい目で見られそうです。
できればこの不快な症状を取り除いて快適に仕事をしたいものですが…
ということで、まずはパソコンによって起こる肩こりや頭痛、吐き気の原因を見て行きましょう。
肩こりや頭痛、吐き気の原因は…?
パソコン作業による目の疲れや肩こりなどをはじめとする体の不調は
VDT症候群(Visual Display Terminal syndrome)
という病気である可能性が非常に高いです。
これは、パソコンやスマホなどの画面を長時間見続けることによって発症する病気です。
まずは目の症状(疲れ目、充血、ドライアイなど)から始まり、
肩こり
首のこり
背中の痛み
腕や指のしびれ
頭痛
などの体の症状が現れます。
そして、これらが解消されないまま作業を続けていると
気分が晴れない(抑うつ状態)
イライラする
だるさ
無気力
不安感
吐き気
眠れない
などの精神的な症状が出てきてしまいます。
目の症状は割とパソコン作業と結び付けられて考えやすいので「ずっと画面見てるから目が疲れて当然だよね」というふうに理解しやすいですよね。
ですが、そこから色んな体の不調が出て来て、更に精神的な症状も起こるというのはなかなか結び付けづらいものです。
一体どういう原因があるのでしょうか?
パソコン作業のし過ぎで自律神経失調症に
人間の体には交感神経と副交感神経があります。
交感神経は身体を緊張・活発化させて臨戦態勢にする神経。
副交感神経は身体を休めたりリラックスさせて回復をうながす神経です。
交感神経は主に頑張っている時、興奮や緊張している時(ストレス下)に働き、副交感神経は睡眠時や休息時に働きます。
ですが、皆さん身をもって感じられている通り、現代社会では頑張り続けなければいけないシチュエーションというのが非常に多いですね。
そのため交感神経が働きっぱなしで、身体を休める副交感神経がうまく働かなくなってしまっています。
これが
自律神経失調症
というものです。
交感神経→副交感神経の切り替えがうまくいかなくなることで体が休息・回復できず、色々な肉体的・精神的不調につながるのです。
交感神経が活発になると特に肩から首や頭の神経が緊張します。つまりパソコン作業では交感神経がずっとONになっている状態なんです。
これを上手にOFFにして体をリラックスさせることができなくなるのが自律神経失調症です。
休んでも疲れが取れない、首や肩がずっと凝ったまま…というのは、自律神経失調症になっているのかもしれません。
パソコンによる肩こり・頭痛・吐き気の治し方
最後に、パソコンによる肩こりや頭痛、吐き気の治し方や緩和方法のご紹介です。
時々目の筋肉を動かす
まずは、酷くなる前にこりを取るというのが1つの方法です。
眼球を上下左右、ぐるっと回してみましょう。
目は開けたままでもいいですけど変な風に思われますから、閉じるのがいいですね(笑)
パソコンのモニターだけを見つめていると目の筋肉も固まってきますから、このようにしてほぐすのは効果があります。
また、遠くを見て→近くを見て、というのを交互に繰り返すのも、目の焦点を合わせる筋肉がほぐれて◎です。
ストレッチ
パソコン作業では目→首→肩ときますから、肩甲骨の周りをほぐすのはかなり効果があります。
こちらのアンミカ流肩甲骨エクササイズ は(YouTubeに飛びます。8分程度)なかなか効きました。
仕事のトイレ休憩などで立ったまま気軽にできるのが便利です。
また、家にいる場合はこちらもどうぞ↓
- まず、足を伸ばして床にぺたんと座り、肩幅程度に開きます。
- 右手で左足のつま先にひっかけて上体を前に倒し、ぐっと右肩の筋肉を伸ばします。
- 次に左手を右足のつま先にひっかけ、同じようにして左肩の筋肉を伸ばします。
※凝り固まっているのをいきなり強く伸ばすと、筋肉の繊維がぶちぶち切れてかなり痛いことになりますので、気持ちいい程度でやめておいてください。
ブルーベリーを摂る
目の機能修復によく効くアントシアニンはブルーベリーに多く含まれています。
ブルーベリーはサプリもありますが、赤っぽい色のベリー類や黒米、黒豆、レッドキャベツなどにも多く含まれているので、日常生活でも積極的に摂取してみましょう。
ただし即効性が感じられるということはあまりないと思うので、生活環境を整える程度の意識で。
パソコン作業を連続して行わない
厚生労働省のVDT作業ガイドラインでは、連続して1時間以上の作業を行わないことが推奨されています。
1時間パソコン作業したら、10分程度の休憩や別の作業を入れるなどをしてみましょう。
パソコン環境を整える
- 画面は目から40㎝以上離す
- 室内の明るさと画面とで明暗の差がでないようにする
- ディスプレイは目線より低くし、見下ろすようにする
- 画面の明るさを少し下げる
これをするだけでも目の疲れが出にくくなります。
ぬるめのお風呂につかる
40℃以下のぬるめのお風呂に20分くらいつかることで体がリラックスし、副交感神経が優位になり、身体の回復や休息を促します。
熱すぎると交感神経が働いてしまうのでぬるめがポイント。
腹式呼吸
また、副交感神経を働かせるためには腹式呼吸が特にお勧めです。
職場でも簡単にできますよ。
【腹式呼吸のやり方】
ゆっくりと鼻から息を吸って、胸ではなくお腹を膨らませます(お腹に空気を溜めるイメージ)。息を吐く時には口から息をゆっくり吐き出し、徐々にお腹をへこませていきます。
爪もみ
自律神経を整えるツボをマッサージします。そのツボというのが手の爪のところにあるんです。
場所は、手の爪の生え際(ささくれになるところですね)の両端のあたりです。
ただし薬指は交感神経が活発になるので、薬指をのぞいた他の指のツボを1回10秒くらい押してみましょう。
爪全体をもんでもいいようです。
1日2~3回程度。やりすぎは禁物。
これなら職場でもやりやすいですね!
まとめ
パソコン作業での肩こりや頭痛、吐き気、本当に辛いですよね。
ですが、病院で検査をしても異常なしですし、肩こりを理由に仕事を休むわけにもいきません。
となったら、やっぱり自分で少しずつ解消していくほかありません。
一瞬で治る!ということはありませんが、まずはVDT症候群のことを知り、上記の方法で少しずつ体の調子を整えてみてくださいね。