
暑中見舞いで盛夏の候が使える時期は?梅雨明けすぐや8月にもOK?
暑中見舞いの冒頭でよく目にする時候の挨拶、「盛夏の候」。
盛夏というと「夏真っ盛り」な感じです。
でも、盛夏って具体的にはいつのこと?梅雨明け間もない時期や8月にも使えるもの?
暑中見舞いに使う盛夏 ふさわしい時期は
盛夏の候、炎暑の候、酷暑の候、猛暑の候などなど、
暑中見舞いの冒頭に入れる時候の挨拶、色々ありますね。
まあ、どれをとっても「暑いよね」ということには変わりないんですが、
どれを使ったらいいものやら、ちょっと考えてしまいます。
その中でも、何となくとっつきやすい感じがするのが「盛夏」ではないでしょうか。
「盛」って、「猛」や「酷」よりもいい意味の漢字ですし、
夏の盛りというイメージでわかりやすいですよね。
ということで使いやすい「盛夏の候」ですが、
どんな時期にふさわしいものでしょうか。
盛夏っていつからいつまで?
「盛夏の候」は暑中見舞いに使われる挨拶で、7月の時候の挨拶になります。
盛夏が使えるのは、梅雨が明けてから立秋(夏⇒秋になる日。8月7日頃)の手前まで。
とは言え、7月と言ってもその半分くらいはまだ梅雨ですね。
日本全体でみると、梅雨明けは6月の下旬~7月末と、結構なばらつきがあります。
梅雨明けが遅くなれば、「盛夏」が使える期間も一週間ほどになってしまうようなこともあります。
暑中見舞いの盛夏の候 梅雨明けすぐにも使える?
梅雨あけのニュースがあったとしても、
なんとなくぱっとしない天気の中で、すぐに「盛夏」を使うのはためらわれるということもありますよね。
それでも、
立秋までの限られた間に何とか送らなきゃ!
という思いがあったり、
送り先はまだ梅雨明けしていないんだけど…
という地域差があったりで、
短い期間内の季節の挨拶に「盛夏」を使っておかしくないかどうか、
頭を悩ませる方もいらっしゃると思います。
ですが。
ここは一旦頭を切り替えてみましょう!
手紙は気持ちで送るもの
7月の時候の挨拶の中から1つを選んで…
と、機械的に手紙を書くのでは、心のないものになってしまいます。
「盛夏」の時期に合わせて型にはまった暑中見舞いを書くのではなく、
◇7月も半ばですが、梅雨が明ける気配もなく…
◇こちらはようやく梅雨が明けましたが…
◇梅雨がようやく明け、いよいよ夏本番ですが…
など、
「盛夏の候」の代わりに、実際の状況に合わせて書いてみてもいいでしょう。
確かに7月の挨拶ではありますが、
まだ梅雨明けしていない地域の人に「盛夏の候」「猛暑の候」などと送っても、形式的な感が否めませんからね。
ちなみに…
二十四節気(1年を24に分けた季節の節目)では7月23日の「大暑」頃が一番暑い時期とされています。
二十四節気では
2、3、4月…春
5、6、7月…夏
8、9、10月…秋
11、12、1月…冬
という風になっています。
これは昔の中国で考案された季節の区分なので、今の日本とは大分時期がずれているのは皆さんお気づきですよね。
7月23日が「大暑」だと言われても、
いえいえ8月の方がもっと暑いですから!
と言いたくなる人はたくさんいると思います(笑)
盛夏や猛暑などの挨拶も、この二十四節気に合わせて使われていますから、
実際の季節とうまく合わないのは当然です。
ですので、無理に時候の挨拶を使おうとせず、
自分の身の回りの季節のことを一言添える方が、
手紙として温かみのあるものになると思いますよ。
残暑見舞いでは盛夏は使えない
さて、ここからはちょっとオマケですが…
「盛夏」というのは暑中見舞いだけに使える挨拶です。
二十四節気では、立秋(8月7日頃)を過ぎたらもう秋。
つまり、暦の上では8月6日までが夏なので
盛夏や猛暑、酷暑などの夏の挨拶を入れた暑中見舞いは8月6日までに到着するようにします。
そして、立秋を過ぎたら暑中見舞いではなく残暑見舞いにします。
残暑見舞いには盛夏は使えません!
もちろん実際の季節では、立秋あたりはまさに夏本番ですよね。
残暑どころではありません。
ですが、ビジネスなどあくまでお付き合いとしての暑中見舞いなどのやり取りは、
その月に合わせた時候の挨拶をしておくのが常識的で無難でしょう。
まとめ
暑中見舞いで「盛夏の候」がふさわしい時期は、
梅雨明け~8月6日
ということでした。
ですが、無理にこの時期に合わせなくても、
柔軟な発想で、すこ~し挨拶を変えれば、
細かい時期を気にせず暑中見舞いを出すことは可能です。
時候の挨拶にこだわりすぎることなく、
是非気持ちのこもった手紙を書いてみてくださいね。