
ハロウィンって何する日?本場流の過ごし方では何してる?
2017/09/13
9月に入るとあちこちでカボチャのディスプレイが目につき、一気に秋の風情です。
ですが「ハロウィン」とは言うものの、何をするんだかよくわからない…という人へ向けて。
一体何をするもの?どんな過ごし方をするもの?というお話しです。
ハロウィンは何をする日なのか?
夏を引きずっているような気候でも、
9月になるとオレンジ色のカボチャがあちこちでお目見えします。
10月に入るともはやカボチャだらけ…ですね(^^;)
この「ハロウィン」はだいぶ日本にも浸透してきましたが、
それでも、このお祭りの本質をきちんと知っている人は
意外と少ないのではないでしょうか。
- カボチャのお祭り?
- ホラーなお祭り?
- 仮装(コスプレ)するイベント?
- 子供はお菓子がもらえる?
- パーティーする?
- 収穫祭?
- お盆のようなもの?
なんとなくこのようなイメージがありますが、
結局よくわからないまま。
デパ地下でカボチャスイーツを買ってみたり。
家の中をハロウィンぽく飾り付けてみたり。
カボチャ料理を作ってみたり。
近所の子供達がお菓子をもらいに来たり。
と、まぁこんな感じで、
それっぽい雰囲気の中で何をするでもなく過ぎていく。
それがハロウィン…
積極的に仮装などをするのではない多くの人は、
大体こんな感じでとらえているのではないでしょうか。
本当のハロウィンを知っとこう…ケルトの信仰のこと
ハロウィンの本場はアメリカだと思われがちです。
確かに、ジャックオランタン(オレンジのカボチャ)や
仮装してお菓子をもらいに行く形は、アメリカが本場ですね。
ですが、
このお祭の本当の起源はケルト(アイルランド)なのです。
時を遡ること、紀元前よりもっと前。
ドルイドという土着の信仰を持つケルト人にとっては、
10月31日は重要な日でした。
何故なら、彼らの宗教においてこの日(10月31日)は
1年の終わり&夏の終わり
である節目の日だったのです。
つまり、
ケルト人にとっての新年や冬の季節は11月1日からのスタートでした。
そして、これを祝うのが「サウィン祭」という収穫祭。
ですから、
10月31日の日没~11月1日の日の出をまたぐ時間帯(夜)は、
◆夏と冬の境
◆一年の終わりと始まりの境
となる重要な境目の瞬間だったわけですね。
境目には霊界とこの世が通じやすくなっており、
死者の霊が家を訪ねてきたり、
悪い精霊や悪鬼などが出てくるという言い伝えがありました。
ここらへんは日本のお盆とも何となく似ていますね。
これらの悪霊などから身を守るため、
魔除けの仮面などを被ったのがハロウィン仮装の原点なのです。
また、カボチャの灯り「ジャックオランタン🎃」はもともと、
カブに顔を彫って人の頭のようにしたものに灯りを入れて、
魔除けの提灯にしたのが元となっているとか。
(ケルトでは人の頭部に神聖な力が宿ると考えられていました)
…昔のケルトの人たちにとって、
10月31日の夜はとても恐ろしい時間だったのでしょうね。
悪しき者たちから必死で身を守ろうとして、
仮面をかぶったり火を燃やしたりしたのだろうと思います。
それが、現代では面白おかしいお祭りになってしまってますが(^^;)
それから、もうひとつ。
キリスト教(カトリック)では
11月1日は万聖節(諸聖人の日)という祭日です。
11月1日というこの日付、
ケルトの収穫祭であるサウィン祭と同じですね。
これは、
土着の信仰を持つケルト人にカトリックを普及させるにあたって、
ケルトの収穫祭とわざと日にちを重ねて設定したそうです。
お祭りが同じ日だと、異教でも親近感が沸きますからね。
ケルトの人たちも改宗しやすくなったのでしょう。
そして、10月31日の夜はこの万聖節の前夜(イブ)祭として、
仮面をかぶったり火を焚いたりするケルトの風習が残ったようです。
ハロウィンという単語も「万聖節の前夜」という言葉が語源です。
さて、このハロウィン、
イギリスからの移民がアメリカに持ち込み、
やがて商業ベースに乗って、現在のような形になりました。
ちょっと複雑なお話しになりましたが、
9月や10月にあちこちに飾られるカボチャには、
こんな由来があったんですね。
じゃあ、ハロウィンの正式な過ごし方は?
もともとはケルトのお祭りだったものが、
形を変えてアメリカにやってきて、
商業ベースに乗って全米に広がり、
それが日本まで波及し…
これがハロウィンの起源から現代までの流れです。
なんだか、もともとの意味は大分薄れてしまっていますね…
そもそも、日本の伝統行事じゃないし!
アメリカの伝統行事でもないし!
とまあ、こいいうわけですので、日本人にとっては、
正式な祝い方や過ごし方というのはない!
ということになりますね。
- 仮装してお菓子もらいに行く(子供)
- イベントなどに参加する
- パーティーをする
- ハロウィンにちなんだスイーツなどを食べる
- 装飾をする
日本でできるハロウィンの過ごし方というのは、
雰囲気を楽しむこの程度ですね。
子供にはちゃんとしたやり方を伝えたいわ、とか、
仮装とか騒いだりしないで、きちんと過ごしたい、とか、
そんな風に考える真面目な方もいらっしゃるかと思いますが…
本場と言われるアメリカであっても、
仮装やパーティーをしてパンプキンパイを食べたり…
というくらいですから、それを真似るくらいでしょう。
何となくメインがないような、
ふわふわした物足りない気分なのは仕方ありません。
ケルト人の精神の部分から遠くかけ離れて、
形式だけの真似事になっているのですから…(^^;)
まとめ
特にすることもないのにハロウィンが毎年盛り上がるのは、
やはり「ハロウィン商戦」という側面が大きいのでしょう。
正式な祝い方や過ごし方というのはないので、
◆何もしない
◆雰囲気を楽しむ
という程度にとどめておくのがいいかと思います。