
妻のヒステリー これって病気?治療やカウンセリングは必要?
些細な原因からものすごい怒りを爆発させ、いつまでも喚き続ける…
これって妻が異常なのだろうか?それとも自分が悪いのだろうか?
妻のヒステリーで苦しんでいる旦那さんへむけて、病気との見極めや、治療やカウンセリングについて書きました。
妻のヒステリー これって病気?
DVというと、男性が女性にするもの…というイメージがあります。
しかし最近では、女性から男性に、つまり被害者が男性というケースが全体の1割以上もあるそうです。
更に、男尊女卑の考え方が根強く残る日本においては、被害者男性が声を上げづらい風土もあり、実際の数はもっと多いとも言われています。
さて。
女性が感情的になったり、ヒステリーを起こしたりというのは「よくあること」と考えられがちで、異常や病気だとはみなされづらいですよね。
また、妻がヒステリー気味だとは感じても、他の家の奥さんがどんな状況か、他と比べると自分の家がどうか、なんて判りません。
ですが実際、「これはおかしいんじゃないか?」というような妻のヒステリーで悩んでいらっしゃる旦那さんも多くいます。
体調を崩すほどのストレスでこちらに相談されてくる男性もいらっしゃいます。
まずは「病的なヒステリー」というのがどんなものか見て行きましょう。
すれ違いや喧嘩の多い「魔の期間」とは
病的なものかどうかの前に、こちらに相談がくるケースで多いのが「魔の期間」のご夫婦です。
「魔の期間」というのは結婚5年未満または出産3年未満の期間内のこと。
たとえば結婚4年目、3歳と1歳のお子さんがいる夫婦なんかがこれに該当します。
この期間は、夫婦の恋愛感情も冷めて(落ち着いて)きますし、子供も一番手がかかり、夫も妻も余裕のない時期です。
特に母親は産後でホルモンバランスが崩れていて体もガタガタです。
これまで仕事をしていたところからガラッと環境が変わり、言葉の通じない子供と日がな一日接しているので、ストレスが溜まってイライラしています。
そういうところからすれ違いや言い争いが生じ、離婚率が最も高くなるのがこの時期なのです。
「妻がヒステリーだ」と相談されてくる旦那さんの多くが、この時期に該当するようです。
ですがこれは病気ではなく、一過性のものです。
病的なヒステリーとは
では、病的なヒステリーの兆候を見ていきたいと思います。
きっかけはごく些細なことなのです。
例えば
◆洗濯の干し方が気に食わない
◆会社で飲み会があるのを連絡しないで遅くなった
◆子供のあやし方が気に食わない
◆妻の手料理を少し残した
などなど、どう考えても人生に関わるような重大事ではなく(本人にとっては重大なのですが)傍からみれば取るに足らないことなのです。そこから↓↓↓
- ものを投げる・壊す
- 酷い暴言・罵倒
- 泣き喚く
- 子供に怒鳴り散らす
- 自分の主張ばかりひたすら繰り返す
- キレていて会話や話し合いにならない
- 何か意見をすると更にキレる
などの、手が付けられない暴走状態になります。
このように感情の起伏が激しく不安定で、極端なキレ方をする症状は「境界性人格障害」である可能性があります。
↓↓↓病気かどうかの見極めについてはこちらにも詳しく書いてあります。
妻のヒステリー 治療法はある?
妻のヒステリーが産後や育児などの一過性のイライラではなく、病的なものである場合の治療についてです。
ここで「病的」というのは、成育歴や育った環境(親との関係など)などが原因で認知が歪んでいることをさしています。(体や脳に実際に病気がある、という意味ではありません)
例えば、洗濯物の干し方が間違ったというそれだけのことは、本来ヒステリーを起こすほどのことではありません。
しかし育った環境などにより、物事の捉え方や感じ方が大きく歪んでいると、
洗濯物の干し方が違っている
↓
私の話を聞いていない!
↓
私はバカにされている
↓
私を嫌っているんだ
↓
もしかして他に女がいるとか…?
と、ただ干し方を間違っただけでとんでもない方向へと妄想が進んでしまいます。
これは、いくら旦那さんが「ごめん次から気を付ける」と言っても全く通用しません。
大変なのは、これは体の病気ではないので病院で治療ができないということです。
例えば統合失調症は脳の器質的変化によりヒステリーのような症状が出ますが、これは脳の病気なので病院で治療をすることができます。
うつ病なども同じで、脳の伝達物質が関与しているので薬でコントロールできます。
ですが、認知の歪みというのは薬や病院での治療ができません。(ヒステリーを薬で抑えることはできますが、根本的な解決にはなりません)
妻の病的なヒステリーを治していきたいと考えているなら、まずは妻の成育歴などを知り、認知の歪みについて理解し支えていくことが必要になります。
夫側も勉強する、理解する、受け入れる、支えていくという姿勢がないと関係は変わりません。
ヒステリー妻だけを悪者にして
「病院へ行って治療してこい」
「キレないように我慢しろ」
ではダメだということです。
妻のヒステリー カウンセリングで治るのか
最後にカウンセリングについてです。
病院では治らなくてもカウンセリングに通えば…と考える方も多いと思います。
ですがカウンセリングと一口に言っても、トラウマ治療専門やアダルトチルドレン専門など色々分野もありますから、合うところを探すのも大変。
そして行くのも良し悪しです。
保険が効かない
まずカウンセリングに通うので大きな関門が「お値段」です。
保険が効かず、1回1時間で1万円以上かかるのが相場です。
心の問題ですから一度行けば済むものではなく、週1で数か月~1年は通う必要があるので、数十万~のお金がかかります。
経済的にある程度余裕のある人しか行けないのが事実です。
カウンセラーとの相性
カウンセリングを行っているところというのは沢山ありますが、資格を持っている人、自称だけの人、様々です。
そして、人対人ですから、カウンセラーとの相性もあります。
著名なカウンセラーだから合う、というわけではありません。
せっかくお金や時間をかけても、カウンセラーとの相性が今一だと、続かなかったり効果を感じられなかったりです。
効果が曖昧
心の問題なので、傷が癒えていくように外から経過が見えるわけではありません。
とすると効果の出方や感じ方も人それぞれです。
すごく効果があったと感じる人もいれば、これだけお金をかけたのに全然意味がなかったと感じる人もいます。
そして、効果の有無を証明する手立てもありません。
カウンセリングが効果を成すことも
自分の話になりますが、私自身はカウンセリングに1年半通いつづけ、何かのきっかけをつかみ、精神的にも落ち着いてきた人間です。
ちなみにカウンセリングを受けてすぐに落ち着いたわけではありません。
受けたことで自分の中で何かが変わり始め、徐々に落ち着いてきたという感じです。
ただし、1年半通ったところの前に別のところに通っていましたが、合わなかったので変えました。
つまり、効果が出る場合もありますが、その人の症状やカウンセラーとの相性にもより一筋縄ではいかないということです。
カウンセリング、行った方がいいのか?
単純にお金だけ出せば効果が保証されるものではないので、諸手を上げてお勧めできるものではありません。
ですが、ある程度コストと時間をかけてでも、今後のためにじっくり取り組んでいきたい、という人にはお勧めかもしれません。
もし行くことを考えているのなら、最低限妻の成育歴や家庭環境などをきちんと把握した上で何冊か本を読み、現状についての理解と整理することが必要です。
その上でカウンセリング先を厳選することをお勧めします。
↓↓↓こちらの本がとても参考になりますので、是非よんでみてください↓↓↓
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そして、外での治療以前に重要なのが、一緒に過ごす時間の多い家族(夫)の接し方です。
やはりカウンセリングを考えるのは、旦那さんも妻の症状についてある程度学んでからにしてほしいところです。
まとめ
妻の病的なヒステリーに治療やカウンセリングは必要か?というお話でした。
- 病気として治療するのは不可能
- カウンセリングの効果はまちまち
ということでした。(希望のない結果ですみません)
ただ、家庭を立て直していくための第一歩として、旦那さんの理解は不可欠。
これだけは間違いなく言えます。
カウンセリングなどを考える前に、まずは本を何冊か読んで理解を深めるようにしてくださいね。