
夫婦間の価値観の違い 離婚せず乗り越えるための4ステップ
夫婦で価値観が違うというのは、一緒に生活していく上でなかなか大変なことです。
あまりにも合わないと、つい「離婚」の文字がよぎりますが…
価値観の違いを乗り越えるための大切なポイントをご紹介します。
価値観の違いは離婚しかない!?
結婚前は見えなかったことが、結婚した後で見えてくる。
「こんなはずじゃなかった…」
なんてのは、結婚あるある。まあよく聞く話ですね。
とはいえ、やはり長い人生の伴侶として、子育ての同志として、「自分にとっての当たり前」と「相手にとっての当たり前」が食い違うというのは大変なことではないでしょうか。
(面白い、新鮮、刺激的という見方もありますが…)
実際、あまりにも考え方が違うと「離婚した方がお互いにいいのかも」という気持ちにもなりますよね。
確かに「価値観の違い」というのは、離婚理由としてよく聞くものですが、
価値観の違い=離婚
必ずしもこうなるかというと、そんなことはありません。
そもそも、全然別の家庭に育った者同士が何かの拍子に出会って一緒になるわけですから、むしろピッタリ価値観があう…なんて方が稀なんですね。
そこを何とかすり合わせていくのが「結婚」なのではないでしょうか。
価値観の違いで離婚してしまうというのは、夫婦のどちらか、もしくは双方に「すり合わせの意思」がなかったものと思います。
例えば我が家も大いに価値観が違う者同士の夫婦です。
新婚の頃は、かなり喧嘩三昧の日々でした…(^^;)
もちろん離婚話も何度も出ました。
子供がいなかったら離婚という手段をとったほうが楽だったのかもしれませんが、子供がいるとやはりそう簡単には行かないわけです。
価値観が違う。
でも何とかやって行く必要がある。
そんな時に大切なポイントとなる考え方をご紹介していきます。
価値観の違いを乗り越えるには
価値観の違う人どうしが、それを乗り越えてやっていくために、重要な点が一つあります。
それは、双方が「我々の間には価値観の違いが存在している」ということを認識すること。
それを受け入れるか否かというのはまた別次元のお話。
実は、価値観の違いがあることを認識していない人って結構いるものです。
「普通は…なものだ」
「…するのが当たり前」
「あなたはおかしい」
という主張を声高にする人は、自分の価値観が全てだと思っている可能性が非常に高いのです。
価値観というのは、その人の行動原理です。
自分から見たら「なんかおかしい…」と思うようなことでも、その人にとっては「こうするのが一番いいんだ」という考えに基づいて動いているのですね。
例えばおでんにマヨネーズをつける人がいますが、
×おでんにマヨネーズなんてありえない
〇自分はやらないけどやりたい人はやればいい
という風に受け取ることができればベストだと思います。
つまり、自分とは異なる価値観の存在を認めるということ。
価値観が違っても離婚しないためには、まずよく話し合って「私たちは価値観が違うよね」というところで合意をする必要があるのです。
(※違う価値観を無理して受け入れるということではありません)
この合意ができないで、相手の価値観を絶対認めない否定してばかりの人とは、今後一緒にやって行くのは難しいでしょう。
価値観の違いはこうして埋める!
価値観とは、それぞれが生まれ育った環境の中で獲得してきたものです。
ですから、どちらが正しいとか間違っているということではありません。
ですが、やっぱり一緒に生活していると、この「違い」というのがとても気になるんですよね。
その溝を埋めていくための具体的な方法についてです。
STEP1◆伝えること
価値観の違いに違和感を感じた時には、伝えることがとても大事です。
「ここはこうした方がいいと思う」「自分はこう思う」というのを理由付きできちんと伝えること。
伝えないで勝手にストレスや鬱憤をため込んだりするのはよろしくないです。
「私達は価値観が違うよね」という合意ができているのなら、ここで「どっちが正しい・おかしい」と喧嘩になったりはしないはず。
それに、伝えれば理解してもらえる可能性だってありますよね。
要は、自分の考えを伝え合える仲であることが大切なのです。
STEP2◆相手の意思を尊重する
自分は〇〇だと思う、と伝えても、相手も同意してくれるとは限りません。
ここで大事なのは、
◆受け入れてもらえなくてもそれを責めないこと
◆相手の意志を尊重すること
です。
ここを我慢するのは実は結構大変なのです。
「どうしてわかってくれないの?あなたの考えは明らかにおかしいよ」
と、つい思ってしまうものですから。
ですが、相手も同じことをあなたに対して感じているとしたらどうでしょう?
あなたも相手の要望通りできていないことが色々あるかもしれません。
そこは「お互い様」と思って、相手の判断を尊重するのが◎なのです。
でもそれだと、すれ違いのままで意味がないんじゃない?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
お互いの考え方を確認し合い、尊重し合えることで
「少しは歩み寄ってみよう」
「今回は譲ろう」
という発想が生まれてくるんですね。
価値観を押し付け合っていたり、どちらかが力でねじ伏せているような状況ではこういう気持ちにはなれません。
STEP3◆期待しない
「期待しない」というのも、結婚生活の重要な点としてよくあげられるものです。
例えば
- 妻に対していつも甘い言葉をかけてくれる夫
- 料理が上手くて家庭的な妻
のような、自分の中の「こうあるべき」を相手に押し付けていないでしょうか?
これ、期待を抱いていることすら気付いてない人というのも結構いるものなんです…
期待をすると何がいけないかというと、それが裏切られた時に怒りを感じたり相手を責めたりしてしまうというところですね。
もちろん、「玄関に置いたゴミ、出勤の時に出しといてくれるよね…?」のような、もっと些細な事もあります。
裏切られてもため息一つで終わる期待ならいいですが、怒りが湧いてしまうような期待をしてしまうと、不和の原因になりますね。
また、自分にとっては些細な期待であっても、相手にとっては過大な負担になっていることもあります。
相手に期待しないためにはどうしたらいいか?
それは自分に期待することです(笑)
自分が考えたことは自分で実行する。ある程度自己完結しましょう!
STEP4◆お願いする
期待してはいけない、ということが解れば、相手に対する物言いも変わってくるはずです。
「玄関のゴミ、出すくらいしてよ!」
自分の価値観が正しいと思っているとこういう言い方になってしまいますが、相手には相手の価値観があると思えば自然と言い方も変わります。
こういう時は
「玄関のゴミを出しといてもらえる?」
とお願いする形にしてみましょう。
自分の価値観に基づいて相手に動いてもらうのだから、上からではなく下からお願いするのが当然ですね。
そして受け入れてもらったらお礼を言う。これも当然。
もちろん、心の中では「ゴミくらい出しといて!」となってしまうのは仕方ないですが、是非口調だけでも変えてみてください。
おわりに
上の4ステップの実行、実はなかなか大変なことで、精神鍛錬のようなものです(笑)
ですが、お互いの価値観の存在を尊重することができれば、その先に「歩み寄ろう」「譲ろう」「合わせよう」という発想が必ず出て来ます。
このステップをぶっ飛ばして、価値観を押し付け合ったり力でねじ伏せたりしても、それは間違いなく破綻します。
もし価値観の違いで離婚を考えている場合は、是非このステップを根気強く時間をかけて実行してみてくださいね。