
鏡餅のカビの毒性。食べる時に削って加熱でOK?カビ対策は?
2017/02/19
1月11日は鏡開きです。
飾っていたお餅をおろして家族皆でいただく日…なのですが、カビだらけ!
カビには危険な毒があると聞きますが、食べても大丈夫?削ったり、焼いたりすればOK?
カビを生やさないようにする対策もご紹介します。
鏡餅のカビ 毒性があるってホント!?
1月11日は鏡開きです。
12月の28日から飾っておいた鏡餅は
青い…
ですね。
ところどころに赤や黄色も。
キレイですね(*^^*)
最近では真空パックのお餅が結構席巻していますが、和菓子屋さんなんかで手に入る生のお餅にはやっぱりカビが生えてしまいます。
カビの生えてしまったお餅ですが、これは食べてしまって大丈夫なのでしょうか?
「カビの部分を取り除けば大丈夫」
「カビは薬にもなる(ペニシリン)」
「よく焼けばいいのよ」
などと、親には言われてきたものです。
確かにカビの生えたお餅を食べてきたうちの親は健在ではありますが…(笑)
カビには、実際毒があるものもあります。
もちろん、チーズや鰹節、甘酒など、私たちの生活に役立っているカビがあるのも事実。
ですが、摂取することで肝臓、腎臓、胃腸などに障害を与えたり、アレルギー症状や食中毒を引き起こしたりするものもあります。
また、強い発がん性を持ったものもあるのです。
微量の摂取なら直ちに影響が出るわけではないですが
「薬にもなるから大丈夫」
「食べても大丈夫」
「青かびは平気。赤と黒が危ない」
等々と言い切れるものでもありません。
微量であっても毒性があることに変わりはないですし、そもそも食べてもOKなカビとそうでないカビを見分け・食べ分けることなんて不可能なのですから。
鏡餅のカビ 削ってしっかり火を通せは食べるのOK?
それじゃ、カビが生えた鏡餅はどうしよう…
カビは表面だけなんだけどな。
はい。
そう思いますよね。
神様にお供えしたお餅だし、食べられるのに捨てるのはもったいないし…
そうだ!
カビの部分を厚く削り取って、よ~く火を通せば大丈夫!
…これって本当でしょうか?
カビを削り取れば大丈夫か?
お持ちの表面、何も生えていない白い部分もありますよね。でも、白い部分にも実は菌糸が広がっているのです。これは顕微鏡で見ないと解りません。つまり、見た目でカビが生えていると解る状態では、表面はすでに見えない菌糸に覆われていると考えるべきなのです。
また、カビが生えた部分を削り取れば、見た目には取り除かれたように見えます。
ですが「基底菌糸」と呼ばれるカビの根っこの部分は、食品の表面からかなり深く、3㎝程内部まで入り込んでいたというデータもあります。
カビはまず内部に根を張り、その後に目に見える集落を形成し、表面上に胞子(触ると粉のように手につくもの)を結実します。
つまり見た目でカビていると解るものは、既に中身までやられていると考えた方がいいのです
加熱すれは大丈夫か?
カビそのもの加熱すれば死滅しますが、発生したカビ毒は、通常の加熱(100℃~210℃で60分以内の加熱)ではほとんど分解しません。
つまり「良く焼けば大丈夫」は誤解なのです。
削っても加熱してもダメ…つまり、カビの生えたお餅は、もったいないけど食べない方がいいということですね。
ちなみに、食べるのをあきらめたお餅はゴミとして捨ててはだめですよ。
そもそも鏡餅のカビを生やさないための対策は
カビの生えたお餅をどうしようか心配する前に、カビを生やさないようにすることも大切です。
カビを極力生やさないようにするには
- アルコール度数の高いお酒などで表面を拭く
- わさびやからしを小皿に盛ってそばに置いておく
- 5℃以下(カビの繁殖が抑制される)になる場所に飾る)
- 極力手で触らない
- クレベリン(二酸化塩素分子の力で空気中のウイルスや菌を除去するもの)を部屋に置いておく
などが挙げられます。
ですが、カビの胞子はどこにでも存在していますので、感染に防ぎきれるものではないことに留意しておきましょう。
まとめ
お正月の鏡餅は、できるだけカビを生やさないようにして、それでも生えてしまったらかなり厚く削り取って内部を少し食べるくらいにしておけば、直ちに影響がでることはないかもしれません。
ですがやっぱり、カビたものは食べない方が無難ですよ~!